みなさんは、どのようなハチをご存知でしょうか?ハチにもいろいろな種類のハチがいますよね。アシナガバチやミツバチ、クマンバチなどは、誰もが一度は聞いたことがあるハチの種類でしょう。
では、「ツチバチ」と聞いて、どんなハチか思い浮かぶ方はいらっしゃいますか。ツチバチといわれても、なかなか思い浮かばない方が多いのではないでしょうか。今回は、ツチバチとはどんなハチなのかについてお伝えしていきます。
ツチバチを見かけた方が、ツチバチによる被害を受けないための手助けができると幸いです。
目次
ツチバチについてお伝えしていきますが、そもそもツチバチとはどのような形をし、どんな性格のハチなのでしょうか。
ツチバチは体長約1cm~2cmほど、ハチの中でも大きな種類です。ツチバチの見た目は、体が全体的に黒色でうっすらと体に毛が生えています。種類により、お腹に黄色やオレンジ色の斑紋があるツチバチもいます。
ツチバチの性格は比較的おとなしく、むやみやたらに人を襲ってくるハチではありません。この点は他のハチとは少し違ったところですね。
私たちが、ツチバチを想像できない理由の一つとして、ツチバチが単独行動をするハチであることが挙げられます。集団で生活をするハチは、巣の近くを何匹ものハチが飛ぶため、見かけることが多いですよね。
しかし、ツチバチは単独で行動するため見かけることが少ないです。
「ツチバチを見つけると近くにコガネムシがいた」なんてことがあります。戦い合わない姿を見ると、ツチバチとコガネムシはお友達なのかなと感じる方もいらっしゃいますよね。
じつは、お互いに近くにいるのは、ツチバチの産卵方法に理由があります。先ほどもお伝えしたように、ツチバチは他のハチと違い単独行動をします。そのため、巣で産卵をおこないません。ツチバチは、コガネムシ科の幼虫に産卵をするという特徴を持っています。
幼虫に産卵?と感じる方もいらっしゃいますよね。ツチバチのメスは産卵の時期になると、地中にいるコガネムシ科の幼虫を優れた嗅覚で探します。見つけると地中を掘り、幼虫を見つけ、毒針を刺して麻痺させるのです。
麻痺をさせた後に、コガネムシ科の幼虫のお腹にひとつ卵を産みつけます。その後、孵化したツチバチの幼虫は、コガネムシの幼虫を食べ成長していきます。つまりツチバチはコガネムシの幼虫に産卵するため、よく一緒にいるところを見かけるというわけです。
ツチバチにとってコガネムシはお友達ではなく、成長していくための「エサ」なのです。
先ほどもお伝えしましたが、ツチバチの性格は比較的おとなしいです。そのため、こちらから危害を与えないかぎり、刺してくることはありません。しかし、ツチバチもハチの仲間です。捕まえようとしたり、驚かせたりすると自己防衛のために刺してくることもあります。
オスのツチバチに刺されるとしばらく痛みを感じますが、人間の体に影響するほどの毒性はなく無害です。メスのツチバチは、コガネムシの幼虫を麻痺させる程度の毒性なので、オスよりも毒性が弱く、気性もオスよりもおとなしいです。
ツチバチはツチの中で産卵します。もし、お子さんが公園で砂場遊びをしているタイミングで、ツチバチが産卵をしているとお子さんに危険が及びます。ハチを地面の近くで見かけたときには注意してください。
ツチバチは、こちらから危害を与えなければ刺してくることはありません。しかし、刺されてしまうと痛みを伴います。他のハチと同様に、ツチバチを見かけたときは近づかず、静かに離れたほうがいいでしょう。
また、ツチバチに刺されてしまったときは、毒性は弱いかもしれませんが、念のため病院にいくことをおすすめします。
ツチバチは比較的、人を襲ってくることはありません。しかし残念ながら、ハチの中には襲ってくるハチもいます。人を襲ってくる危険なハチについてお伝えします。
スズメバチは、日本の中でも刺されることによる被害が多いといわれているハチです。スズメバチの最も気をつけなければならないところは、危害を加えていなくても襲ってくるというところです。
スズメバチは、威嚇性・攻撃性が非常に強いです。危害を加えていなくても刺されてしまうことがあるかもしれません。スズメバチを見かけたときは、できるだけ近寄らないようにしましょう。
オオスズメバチはスズメバチの中で体調が最大です。そのため、刺されたときの痛みも最も強いです。オオスズメバチは、地中に巣を作るため、巣に気づかずに近寄り刺されてしまうケースが多いです。7月~11月は攻撃性が高くなります、気をつけましょう。
キイロスズメバチは名前の通り、体に黄色の直毛が生えています。見かけから判断しやすいハチです。キイロスズメバチは気性が非常に荒く、攻撃的な性格です。刺されると、命を落とす危険もあります。
最近では、都心でもキイロスズメバチの被害が増えています。都心だからと安心せず、注意するようにしてください。
アシナガバチは、これまで紹介してきたハチとは違い、比較的おとなしい性格のハチです。しかし、攻撃をされると自己防衛のため攻撃をしてきます。
アシナガバチで最も気をつけなければならないのは「毒」です。毒はかなり強く、刺されるとアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。普段はおとなしい性格なので、見つけたときは刺激をしないように、速やかに立ち去るようにしましょう。
ミツバチと聞くと、ハチの中でもかわいらしく、人を襲ってこないハチと考えますよね。ミツバチは1匹では攻撃性が低いです。しかし、集団で行動しているミツバチに、集団で襲われてしまうと大きな被害を受けます。
ミツバチに刺されると、ミツバチの体から針が抜け、人の皮膚に残ります。残った針は、ピンセットで1本ずつ抜かなくてはなりません。刺された後も大変なので危害を与えないようにしましょう。
危険が少ないとはいえ、ツチバチの巣を見つけたときは不安になりますよね。ツチバチの巣を見つけたときには、なるべく早めに駆除した方がよいでしょう。
駆除をおこなうときには、攻撃性が低いとはいえ、防護服を着用しハチ駆除用スプレーの使用しハチを弱らせてから駆除しましょう。ツチバチは、他のハチと比べて攻撃性が弱いですが、「自分で駆除をおこなうのはやっぱり……」と感じる方もいらっしゃいますよね。
そんな方は、ハチ駆除業者に依頼することをおすすめします。ツチバチは、ツチの中に巣を作るため、ツチバチがいると確認できても巣を見つけることが困難なときもあります。ハチ駆除業者に依頼をすると、そういった心配もすべて解消することができますよ。
ツチバチの駆除をしてほしいという方は、一度業者に問い合わせてみましょう。早急に巣を駆除してほしいといった要望にも、応えてくださる業者もいます。まずは、業者に電話をしてみましょう。
ツチバチは他のハチと比べると穏やかな性格をしていて、私たちに被害を及ぼすことが少ないハチです。
しかし、ツチバチの機嫌を損ねてしまうと襲われ、刺されてしまうこともあります。どんなハチもなるべく近寄らないことが、被害を受けないための最善策といえます。
今回は、ツチバチだけでなく、他のハチが及ぼす危害についてもお伝えしました。ハチは種類が多く見分けることが難しいですが、特徴のあるハチにはより注意をしてください。
ハチの巣を見つけ自分では駆除できない方は、一度業者に問い合わせてみましょう。状況に合わせて、迅速に行動してくれます。みなさんが、ハチからの被害を受けず生活できることを願っています。