木酢液がハチに効果があるって聞いたことがあるけど、それって本当なんだろうか、じつは木酢液はハチ対策に使われています。
木酢液の用途はさまざまですが、どうして木酢液がハチ対策に効果的なのか、または木酢液を使った誰でも簡単にできるハチ対策、その他、ハチによる被害が拡大してしまったときの対処法など、ハチにお困りの方のために役立つ情報をいくつかご紹介していきます。
この記事を読んだ後、みなさんの抱えるハチ問題が少しでも改善されればと思います。
目次
木酢液というものをご存知でしょうか。これは炭から出た水を冷やしたものです。使用用途はさまざまで、非常に便利なスグレモノなのです。
ハチなどの害虫に対して使用すると、虫を寄せ付けない「忌避効果」を発揮してくれますし、ガーデニングの植物に噴霧すると強く育ってくれたり、土壌にまくと、良質な土ができたりします。
このように木酢液とはいろいろな場面で活躍します。お庭のある家庭をお持ちのかたは、持っていても損はないと思います。これから木酢液とはどういうものなのか、また具体的な使用方法をご紹介していきます。
◆木酢液とは?
炭を作る際に発生した水分を集めて冷やし、有害物質を取り除いたものが木酢液です。ハチをはじめとした、害虫、害獣の対策に使用されたり、植物に直接吹き付けたり、その周りの土壌にまいたり、ガーデニングでも使用されます。
◆具体的に何に使うの?
使用用途はさまざまです。ハチに対し木酢液は効果を発揮しますし、木酢液は化学農薬を使用してないので、ガーデニングでも安心して使用することができます。
木酢液は基本的に水で薄めて使用します。植物の葉に直接噴霧すれば、植物が病害虫に強くなるといわれています。このとき、葉から木酢液がしたたるくらいたっぷりと噴霧してください。
また土壌に吹き付けることで、土の中の微生物が活性化し、有機物が豊富な良質な土壌ができあがります。
木酢液は害虫や野良猫、蛇などが嫌う匂いを発するため、害虫、害獣対策にも役立ちます。まさに木酢液とはスグレモノなのです。
木酢液はハチをはじめとする、さまざまな害虫や害獣に効果があります。これは木酢液の独特な匂いをハチが嫌うからだといわれています。この性質を利用することで、ハチが寄ってこない環境を作ることが可能です。
◆なぜ木酢液はハチに効果があるの?
ハチに対し木酢液は忌避効果を発揮するといわれています。忌避効果というのは、害虫などを寄せ付けない効果のことをいいます。
木酢液はもともと炭から出た水分なので、木が焦げたような匂いがします。ハチはこの匂いを嫌うのです。一説では、山火事を連想させる木の焦げた匂いを本能的に嫌うのではないか、といわれていますが、確かなことはわかっていないそうです。
◆木酢液の作り方
木酢液とは炭を作る際に出る水分を冷やしたものである、とご説明しました。では具体的にどのようにして作られているのかご紹介します。
まず、炭から発生した水蒸気を集めて冷やします。その後、暗いところで3ヶ月ほど放置します。そうすると、液体が透明な層と濁った層の2層に分離してくるので、透明な液体の部分だけをすくいとって、ろ過します。これで木酢液の完成です。
◆どうやって使うの?
基本的に木酢液は水で薄めて使用します。その後スプレー容器などに入れて、使いたいときに好きなところに噴射して使えます。
ガーデニングに使うことはもちろん、木酢液を小さな容器に入れて持ち歩き、害虫が発生しやすい場所や発生してほしくない場所に噴射する、という使い方もできます。
ハチに使用する際には、木酢液をハチに直接噴射するのではなく、ハチの周囲に噴射してその場を離れるのが効果的だといわれています。
◆木酢液の注意点
さまざまな使用用途がある木酢液は非常に便利なものですが、もともとは危険な成分を含んだ薬剤です。使い方や選び方にはいくつか注意が必要です。
・小さなお子さんの手の届かないところに保管する
いくら有害物質を取り除いたからといっても、木酢液の中にはもともとホルムアルデヒドなど、危険な成分が含まれていたことは確かです。小さなお子さんがいる家庭では絶対にお子さんの手の届かないところに保管しましょう。また、品質の劣化を防ぐため直射日光は避けましょう。
・希釈濃度を守る
希釈濃度は絶対に守りましょう。木酢液は非常に便利なものですが、誤った希釈濃度で使用してしまうと、大切に育てた植物をダメにしてしまう危険性があります。
・アルカリ性のものと混ぜない
木酢液は酸性です。アルカリ性のものと混ぜてしまうと中和してしまいます。中和してしまうとせっかくの効果が台無しです。
・確かな品質のものを選ぶ
前述した通り、木酢液はもともと非常に危険な成分が含まれています。購入する際は安心できるメーカーのものを選んでください。
ハチに対し木酢液は忌避効果があるとご説明しましたが、木酢液を使わなくてもハチを寄せ付けないための手段はたくさんあります。
簡単にできるハチ対策をこれからご紹介していきたいと思います。
◆巣作りの場所にさせない
4~6月にかけてハチは巣作りをします。ハチに巣を作らせないためにもベランダなど外には、ハチの餌となるようなものは置かないようにしましょう。ここからはいくつかその注意点をご紹介していきます。
・育てている花は室内に入れる
花の蜜はハチの餌になります。ベランダなどで花を育てているご家庭は注意が必要です。ハチが花の甘い香りに誘われて集まってきてしまいます。やがて巣を作ってしまう危険性があります。
・花壇の花にネットをかける
ハチが巣を作る期間だけでもいいので、花壇をお持ちのかたはネットをかけることをおすすめします。花が咲き乱れ、甘い香りが充満している花壇はハチにとっては楽園も同然です。
・ジュースの飲み残しなど甘い香りがするものは放置しない
ハチは花の香りだけでなく、甘い香りのするものには近寄ってきます。もし、お庭やベランダにジュースの飲み残しなどがあったら、すぐに片づけてください。
・柔軟剤の香りを抑える
食べ物以外のものが発する甘い香りにもハチは寄ってきます。強い香りの柔軟剤で洗濯した衣類をベランダに干していたら、ハチが寄ってきた、というケースもあるそうです。
・フェイクネスト(おとり巣)を設置する
ハチは非常に縄張り意識が強い生き物です。すでに巣があるところには巣を作ることはありません。このようなハチの習性を利用した予防策がフェイクネストです。
作り方は、茶色の髪を2、3枚丸めて上部をひもで縛ります。なるべくハチの巣に見えるように作ってください。あとは軒先やベランダに吊るしておけば大丈夫です。
◆忌避剤で近寄らせない
ハチが寄ってこない環境を作る有効な手段として忌避剤を使用する方法があります。じつは殺虫剤は殺虫効果のほかに忌避効果も期待できるのです。
殺虫剤をハチが寄ってくる場所、または寄ってきやすい場所にあらかじめ噴射しておきます。壁などに殺虫剤を噴射するときは、壁が濡れるくらいしっかりとしておきましょう。こうすることでハチを寄せ付けず、巣作り防止へとつながるのです。
ハチに木酢液が効果的だとご紹介しましたが、市販の殺虫スプレーを使用するのもいいでしょう。木酢液は対策としては有効ですが、ハチが巣を作ってしまったら、殺虫スプレーの方が効果的です。
◆ハチを駆除するときに必要なものとその方法
どんなにハチ対策をしていてもハチに巣を作られてしまった、またはすでにハチの巣ができてしまっていたり、巣が大きくなるまで存在に気がつかなかった、ということもあると思います。
もし、ハチの巣ができてしまったらどのように駆除すればいいのか、危険性は伴うのか、費用はどれくらいかかるのか、ということをご紹介していきます。
日本のハチによる被害は、ミツバチ、アシナガバチ、スズメバチによるものがほとんどです。
この中で一番危険性が高いのがスズメバチによるものです。スズメバチは非常に攻撃性が高く、巣に近づいてしまえばカチカチと警戒音を鳴らして襲いかかってくることでしょう。攻撃性の低いミツバチとアシナガバチの巣は、スズメバチの巣に比べると、自力でも安全に駆除することが可能です。しかし、いくら攻撃性が低いミツバチやアシナガバチの巣でも、巣の大きさや、巣のできた場所によって危険性が変わってきます。
ハチの巣は大きさによって駆除の難易度が変わってきます。自分で安全に駆除する限界の大きさは15cmだといわれています。それ以上の大きさになってしまいますと、ハチの攻撃性が増し、刺される危険性が高くなります。15cm以上のハチの巣を駆除する場合は業者に相談することをおすすめします。
また、ハチの巣のできた場所によっても駆除の難易度が変わってきます。広く開放的な場所に巣がある場合は比較的安全に作業をおこなうことができますが、高い木の上や床下などの狭い空間でのハチの巣駆除は危険です。
ここからはハチの巣を自力で駆除する方法をご紹介していきます。
・ハチの巣駆除に最適な時間は日没後2~3時間
ハチは暗いところでは飛ぶことができません。ですので、夜間は巣に戻ってきます。日中にハチの巣駆除をおこなってしまいますと、次々と巣の外にいたハチが戻ってくるので、刺される危険性が高くなってしまいます。
・駆除をおこなうときの服装
ハチの巣を駆除するときは白くて匂いがしない清潔な服装でおこなってください。ハチは黒いものに襲いかかり、白いものにはあまり攻撃してこない、という習性があります。
また、匂いに刺激されて攻撃してくることもあります。ヘアスプレーや香水は使用せず、汗をかいていたら着替えて作業をするようにしてください。
・駆除に必要な道具
ハチの巣駆除に必要な道具はホームセンターでそろえることができます。すべてそろえると費用は5,000円~8,000円程度になると思います。防護服、殺虫剤、長い棒、懐中電灯、ゴミ袋、が必要です。
また、防護服に関しては住んでいる自治体に相談すれば、貸し出してくれるところがあるので、まずは自治体に相談してみるといいかもしれません。
・ハチの巣の駆除方法
いよいよ駆除の方法です。まずは日中のうちにハチの巣の場所を確認しておきます。日没2~3時間後、懐中電灯を点滅させながらハチの巣に近づきます。
巣の位置まできたら、巣の入り口中心に3~5分ほど殺虫スプレーをかけます。その後巣に近づいて入り口から中にスプレーを噴射します。あとは残りのハチを駆除します。点灯しておいた懐中電灯を地面に置いて、集まってきたハチをスプレーで退治します。
長い棒で巣を落として、巣は燃えるゴミ袋に入れて処分しましょう。巣を落とす際、地面に落ちたハチには触らないようにしましょう。ハチは死んでも、一日ほどは体に毒が残っているそうです。
ハチ対策に木酢液が効果的なのは、ハチが巣を作る前の状態までです。もし巣ができてしまったら、その巣を駆除することは大変危険を伴う作業です。
攻撃性の高いスズメバチの巣や、スズメバチの巣ではなくても、大きく成長してしまったアシナガバチやミツバチの巣も、危険なことに変わりはありません。
自力では処理できないと思ったかたや少しでも不安を感じたかたは、まずはお気軽に業者に相談することをおすすめします。
ハチに木酢液は忌避効果を発揮しますので、被害が拡大する前は木酢液による対策がおすすめです。しかし、大きく成長してしまったハチの巣を自力で駆除するのは手間もかかりますし、なにより危険を伴います。不安に思われたかたは業者に依頼するのも一つの手です。
世の中にハチの巣駆除業者はたくさんいます。初めてのかたはどの業者に依頼すればいいかわからないかもしれません。そういうときはお客様の要望に合った複数の業者を比較検討してくれる業者情報サイトを利用することをおすすめします。
業者情報サイトで紹介される業者は実績があり、安心してサービスを受けることができます。まずは相談してみるのもいいでしょう。
ハチに木酢液は効果的なので、ハチによる被害が拡大する前に木酢液で対策をすることができます。それでも、ハチに巣を作られてしまった場合は、自力で駆除をすることも可能ですが、不安であれば業者に相談するのも一つの手段です。
どの業者に相談すればいいかわからないかたは、比較検討してくれる業者情報サイトを利用することをおすすめします。業者情報サイトが紹介してくれる業者は実績があり、安心したサービスを受けることができます。